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監査の不出頭による取消処分、カルテの改ざんによる取消処分の実例をご紹介します。指導、監査にお悩みの医師の方は、指導監査に強いサンベル法律事務所にご相談下さい。

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保険医療機関、保険医の取消の実例

指導監査に強い、医師のための弁護士です。
保険医・保険医療機関への個別指導、監査にお悩みの医師は、サンベル法律事務所にご相談下さい。指導監査には、弁護士を立ち会わせるべきです。

弁護士鈴木が力を入れている医院法務に関するコラムです。
ここでは、
保険医療機関の指定の取消、保険医の登録の取消の事例のご紹介、ご説明を致します。

取り上げる事例は、平成26年2月付及び平成25年12月付の取消処分であり、厚生労働省近畿厚生局が公表した事例です。説明のために、簡略化等をしています。

個別指導、監査に悩んでいる医師の方は、指導、監査に詳しい弁護士への速やかな相談を強くお勧めします。個別指導、監査においては、弁護士を立ち会わせるべきです。詳しくは、以下のコラムをご覧いただければ幸いです。
・ 医科の個別指導と監査

監査の出頭拒否による取消処分

 監査を行うに至った経緯

厚生労働省近畿厚生局の公表資料によれば、監査に至る経緯は以下のとおりです。

1 患者からの情報提供

平成24年2月13日、医療費通知を受けた患者から近畿厚生局に「平成23年は通院していないのに医療費の請求がされている。」との情報提供があった。

2 健康保険組合からの情報提供

また、同年2月22日から6月26日の間に、大阪市、健康保険組合及び全国健康保険協会大阪支部を通じて近畿厚生局に対し、医療費通知を受けた患者14名から、受診していない診療分について、医療費通知に記載されている旨の情報提供があった。

3 監査に至る経緯

同年12月14日から18日に患者調査を実施したところ、患者の回答と診療報酬の請求が一致せず不正請求が強く疑われたことから、監査を実施することとした。

 取消処分の主な理由

厚生労働省近畿厚生局の公表資料によれば、取消処分(取消相当)の主な理由は以下のとおりです。

1 監査の出頭拒否

健康保険法等に基づく監査を実施する旨、通知したところ、元保険医療機関の開設・ 管理者及び保険医である医師は、正当な理由なく監査の出頭を拒否した。 このことは、健康保険法等に基づく監査に出頭を求められてこれに応ぜず、検査を拒み、忌避したものであり、保険医等の登録の取消しを定めた健康保険法第81条及び保険医療機関等の指定の取消しを定めた健康保険法第80条に該当する。

2 監査拒否の状況

第1回目(平成25年2月7日)の監査実施通知を送付したところ、医師から電話で出頭しない旨の申述があり、繰り返し出頭を求めるも、終始同様の返答を繰り返した。また、監査当日に何ら連絡はなく、出頭しなかった。 さらに、第2回目(平成25 年2月 20 日)及び第3回目(平成25 年3月 14 日)の監査実施通知を医師の自宅に持参するも、不在のため郵便受に投函した。しかしながら、監査当日に何ら連絡はなく、出頭しなかった。

 再登録等

原則として、登録の取消及び指定の取消相当の日から5年間は保険医の再登録及び保険医療機関の再指定を行わない。

カルテの改ざんによる取消処分

 監査を行うに至った経緯

厚生労働省近畿厚生局の公表資料によれば、監査に至る経緯は以下のとおりです。

1 不正請求の報道発表

平成24年7月13日、京都市が当該保険医療機関について診療報酬を不正に請求していた事実等が判明したため、生活保護法に基づく指定医療機関の指定取消処分を行った旨の報道発表があった。

2 不正請求対象患者内の被保険者の存在の判明

その後、当該処分の原因となった不正請求が行われた患者について、健康保険の被保険者が含まれていることが判明した。

3 患者調査の実施、監査に至る経緯

そこで、近畿厚生局京都事務所が、平成24年8月3日、7日及び15日に患者調査を実施したところ、調査に応じた14 名の患者のうち、11 名について診療日数の付増請求の疑義が生じた。
以上のことから、当該診療所において、不正な診療又は診療報酬の請求が行われていることが強く疑われたため、平成24年8月28日ほか計10回の監査を実施した。

 取消処分の主な理由

厚生労働省近畿厚生局の公表資料によれば、取消処分(取消相当)の主な理由は以下のとおりです。

1 付増請求

実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に請求させていた。

2 虚偽の報告

医師は、京都事務所の指示に反し、第1回の監査後に診療録へ追記を行い、それらの診療録について追記を行っていないものとして監査に持参した。

 診療報酬の不正、不当請求の金額

厚生労働省近畿厚生局の公表資料によれば、監査において確認した不正、不当請求に係るレセプト件数及び金額は、以下のとおりです。

平成23年4月〜平成24年3月

 不正請求  2名分 レセプト  12件 39万2786円
 不当請求 10名分 レセプト 115件 53万2660円
 ※ 監査において判明した分以外についても、
   不正・不当請求のあったものについては、
   監査の日から5年前まで遡り保険者へ返還させることとしている。
   原則として、登録の取消及び指定の取消相当の日から5年間は、
   保険医の再登録及び保険医療機関の再指定は行わない。


個別指導、監査に悩んでいる医師の方は、迷わずお電話を下さい。経緯や診療状況などを十分に聴取した上で、個別指導、監査への適切な対応方法などを具体的にアドバイス致します。

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